脂漏性皮膚炎の原因と考えられているもの
実は、脂漏性皮膚炎の原因は、完全には解明されていない状況にあります。
しかし、現在のところ、脂漏性皮膚炎の原因としては、生活習慣、ストレス、遺伝などが誘因となると考えられていますが、直接的な原因は、皮脂が過剰に分泌されることによって異常に増殖したマラセチア菌に引き起こされる皮膚病というのが通説になっています。
体で皮脂が過剰に分泌される部分があると、皮脂に含まれるトリグリセリド(中性脂肪)を食餌としているマセラチア菌(真菌・カビ)が異常に多く増えることがあります。
このマセラチア菌は、皮膚常在菌なので誰のお肌にも常にいるものですが、皮脂の過剰分泌の結果、異常増殖してトリグリセリドを食餌した結果、皮脂中の「遊離脂肪酸」が増加して、皮膚が炎症を起こすと考えられています。
ただ、マラセチア菌の数が多くても、脂漏性皮膚炎を発症しない人がいます。こうしたことから、生活習慣や体内の何らかの変化、そういったものをターニングポイントとして発症するのではないかと考えられています。
僕の脂漏性皮膚炎の原因だったもの
僕は、20代の頃から、脂性肌(オイリー肌)で、洗顔をしても数時間たつと皮脂で顔はテカテカ、頭皮もヌルヌルになっていました。
そう、いつ脂漏性皮膚炎になってもおかしくない状態で、時折、ニキビはできていましたが、脂漏性皮膚炎は全く発症することなく50歳を迎えることができていました。
僕のターニングポイントは、30年間吸い続けていたタバコの「禁煙」でした。1日60本ほど吸っていたヘビースモーカーだったんで、禁煙すると、本来なら体が健康になって、顔に刺激のあるタバコの煙もかからないので、脂漏性皮膚炎にはならないはずです。
でも、51歳の時、覚悟を決めて始めた禁煙をきっかけとして、皮肉なことに、「吸魔」「睡魔」「肩の痛み」そして、赤ら顔・赤鼻の「脂漏性皮膚炎」になってしまいました。当時は、「タバコを止めて、こんなに不健康になるのなら、また吸おうかな。」と真剣に悩んでました。
おそらく、タバコに含まれているニコチンか何かの物質が体内で持っていた役割が、禁煙することによってなくなってしまって、症状が出てきたんじゃないかと思っています。
ここから、8年間にわたる脂漏性皮膚炎との戦いが始まるのでした。